管理人の独り言−糖尿病−


−成人病−2003年回顧−

 2003年は私にとって本当に記憶に残る年になりました。生まれて初めて入院(それも成人病で!)を経験したからです。ここに改めてその経験を綴っておきましょう。後に来る誰かの道しるべになれば・・・。

 私の場合の成人病は、いわゆる糖尿病です。糖尿病には、インシュリンという膵臓から出るホルモンが出なくなる[I型]と働きが弱くなる[II型]があって、私の場合II型に類別されます。
 インシュリンというのは、体細胞に栄養を取り入れるためのカギにあたり、これが分泌されることにより血中にある栄養(血糖)を取り入れるための扉が開きます。このため、この働きが弱くなると血中の血糖が細胞に取り入れられず消費されないまま滞留するため、血糖値が高くなり、ひいては尿に糖が排出されることになります。
 I型というのは、先天性や何らかの疾病などによって全くインシュリンが分泌されなくなり、生きるために必要なインシュリンを注射で投与しないといけません。これは全糖尿病患者の数%にしか過ぎません。
 II型はいわゆる生活習慣病と呼ばれる部類で、長期間の過剰なカロリー摂取や飲酒によって引き起こされます。
 ちなみに私は既往症として強度の脂肪肝で肝機能が少々低下(γGTPが特に悪い。)しており、ある程度の運動療法と食事制限を受けておりました。

 私が初めに異常に気が付いたのは、2002年の秋頃でした。夏の検診では大きな異常が発見されなかったのですが、秋になって肌がかさつき始めたのです。「歳のせいかなぁ」と妻と話しており、保湿クリームを塗ったりしていましたが、症状は改善されませんでした。その後、今度はコンタクトレンズ(私は強度の近視です。)を付けていると、午後には痛くてとても装着しておれないという状況が出ました。その頃には、徐々に体重が減り始め、気が付くと長いことかかっても減らなかったレベルまで落ちていました。さらに年が明けると喉が渇くようになり、いわゆる多飲多尿の症状が現れました。
 今になって思えば、血糖値が高くなったのが全ての症状の根元と合点が行きます。肌のかさつきは、細胞に栄養が送り込まれなくなり、栄養不足になったからです。コンタクトレンズは、涙に糖が混じるようになったため、午後になると涙の糖が濃縮されたからと推測されます。体重が減り始めたのも栄養が細胞に取り込まれなくなったためです。
 3月末になると一層体重減少に拍車がかかり、高校卒業時程度まで落ちていました。多飲多尿も進み、お茶を飲んではトイレへという繰り返しで、周りには奇妙に見えたことでしょうね。^^;

 4月になると流石にただ事ではなく、4月22日に近くの病院を受診しました。その際の血糖値が270(空腹時)HbA1cが10.0%↑という数値でした。正常なら血糖は109以下、HbA1cは6.5%以下でないといけません。かなり危険な状態であったと言えるようです。その場で医者が「今日から入院するかね?」と聞かれましたが、私にも一応仕事がありますから、「すいませんが、明日からなら・・・」と断って、職場の仕事をやりくりして翌23日から入院したというわけです。

 入院後は正に人間ドック状態で、あらゆる検査を受けました。というのも血糖が高くなると体の至る所に障害が発生するからです。皆さんレモンの砂糖漬けをご存じですよね?高い糖にさらされると、細胞はボロボロになってきます。ああいう状態が体の中で起こるワケです。中でも糖尿病性腎症、網膜症、神経障害が三大障害と言われています。検査ではこれらを主に調べることになります。
 検査の結果、私の場合何処にもまだ障害が発生していませんでしたから、幸運だったと言えるでしょう。程度が悪い人は、あちこち障害が出ている場合があるそうです。

 入院してすぐ治療が始まりました。とにかく高血糖状態でしたから、まずは下げなくてはなりません。インシュリンの注射が待っていました。最初は看護士が打ってくれましたが、すぐに自分で注射する練習となりました。ヘソの周辺に専用の注射器を使って注射します。私はII型で全くインシュリンが出ないわけではありませんから、即効性のインシュリンを食事前30分前に投与します。その時はまだ腹の脂肪が結構ありましたから、それほど痛くはなかったですが、6〜8ミリの注射針を自分の腹(皮下)に突き立てるのは、なかなか慣れるものではありません。(苦笑)
 就寝前には、効きが遅いインシュリンを大腿(皮下)に注射します。意外に足には脂肪が少ないため、これは結構大変でした。毛細血管に当たって、出血するんですよね。なかなか止まらなくて、往生したこともありました。

 日中検査が無くなると、今度はレクチャーが待っています。糖尿病教室、ビデオ、食事指導(妻同伴です。)などなど。仕事の勉強よりは楽なので、まぁ素直に頭に入ります。他にすることもないですしね。(笑)
 入院していると、同病の方が同じ部屋にいたりします。色々聞いていると、もう何回目の入院だとか、あっちが悪い、こっちが悪いと言う話で盛り上がります。^^;

 5月に入って血糖も大体落ち着いてきたため、6日に退院出来ました。その後7月くらいまでインシュリンの投与が続き、3食前と就寝前の注射がありました。それから経口投与の薬に変わり、現在では全く薬は飲まなくても大丈夫なところまで下がっています。それでも多少高くはありますが・・・。
 食事制限(カロリー)はずっとあり、当初1,680キロカロリー(細かい設定がありますが・・・)、現在は1,760キロカロリーとなっています。結構これを守るのが大変なんですよね・・・。
 アルコールは多少なら良いと言われていますが、ビール1缶(350ml)じゃ飲む気にもなりません。そうそう、アルコールはインシュリンの働きを阻害するため、糖尿病には大敵です。この病気の人には無理に勧めないようにしましょう。

 結果的に体重10キロ弱ほど落ち、内臓に付いていた脂肪が殆ど落ちたようです。強度の脂肪肝も溶け落ちて、今は綺麗な状態です。肝臓の検査値もほぼ正常値に戻り、これは嬉しい副産物?となりました。脂肪肝のこんな治し方は何方にもお薦め出来はしませんが・・・。^^;
 年末に受診したところ、主治医にしみじみ「これで糖尿病だとは記録を見ないと分からないよなぁ・・・」「見れば立派な糖尿病だからなぁ・・・」としみじみ言われてしまいました。どうやらこういう回復の仕方は非常に稀らしいです。

 血糖値が高いあなた!しっかり検査しておきましょう!!でないと取り返しがつかなくなりますよ・・・。